膨らむ恐怖心

140323-7[1]_convert_20140330145827

小次郎にペットシーツをぶつけたマメタ。マメタの心は
とても傷ついていました。それでも小次郎に対する愛情は
いっぱいで、小次郎もマメタの膝の上で眠ることがよく
ありました。

そのことをトレーナーさんにお話ししたところ、小次郎は
そうやって自分が支配しやすい人間を味方につけて、
それ以外の周りの人間を攻撃するタイプなので気を
つけなければいけない。膝の上で眠らせるのも10分
15分以上は良くないと言われました。

あれもダメ、これもダメ…禁止事項の多さに、〇田流の
難しさを感じ始めていました。そして、どれほど小次郎が
怖ろしい犬なのかと……小次郎に対する愛情が少しずつ
恐怖心に変わっていっているように思い始めてもいました。

小次郎が帰ってきてから8日目の土曜日のことでした。
スカイプで小次郎の様子を見ていただいていた時に
度々、ケージから小次郎がピーピー鼻を鳴らしました。
それを聞いていたトレーナーさんから、ケージを蹴飛ばすか
スウェットなどファスナーのついてない洋服でケージの
淵を思い切り叩くように言われ、スカイプで実際にどの
ようにするのか、訓練所で預かっている犬をモデルに
した指導をされました。

また、小次郎が度々自分の尻尾を追いかけて興奮して
いることを相談したところ、「小次郎はお散歩に行くことすら
ストレスに感じるタイプなんです。そのストレスで尻尾を
追いかけているんです。放っておけばいいんです」と言
われましたが、心の隅に納得できない思いがありました。

そして吊り上げも早く成功させるように…「普通の犬なら
こんなに心配はしません。小次郎はとんでもない犬です。
だからこんなに心配して、厳しい事も言うのです。」との
言葉に、恐怖心が膨らんでいきました。

どんどん荒くなってくる指導内容に、気持ちが沈んで
いきました。犬にやさしい、愛情が基本、大きな愛情で
包み込む…そのしつけ法が犬を吊り上げる、ペットシーツの
塊をぶつける、ケージを蹴飛ばす、ケージに服を叩きつける、
新聞や雑誌を投げつける。

私が思い描いていたものとは正反対の方向に進みだした
ように思いましたが、後戻りする勇気がありませんでした。

そして、小次郎のこと、私たちのことを思って、言いにくい
ことや厳しいことを言ってくださっているのだと感謝しなけ
ればと思う自分がありました。

140321_204547.jpg
吊り上げられるのも、ケージを蹴られるのも、おいらは嫌だよ。
母ちゃんもマメタ姉ちゃんも嫌だって思ってるのに、何で(?_?)

落ち込む気持ち

IMG01030_convert_20140326193734.jpg

預託から帰って来たときに、トレーナーさんから言われていた
ことがありました。どんな些細な事も報告するように…例えば
小次郎は僕の所では、一度も吠えたことがないので、もしも
小次郎が吠えるような事があったら、夜中でも何でも構わない
から知らせて欲しいと言われていました。

ペットシーツをぶつける指導を受けた2日後のことでした。
夜、散歩に行こうと外に出たら15メートルほど先の曲がり角
から犬が出てきました。そしてそれを見て小次郎が吠えま
した。そのことをメールで報告したところ、遠くに犬が見えた
のに、あなたたちが何の対処もしないからそんな事になった
のだ。どうせボーっとしていたのだろう。小次郎はロボットじゃ
ないんだ!と、また怒鳴られました。

ロボットじゃないことは百も承知でした。犬を見かけたときの
対処方法は何も指導していただいていませんでした。僕が
躾けた犬は、他の犬には見向きもしないで、飼い主さんだけを
見て歩くと豪語してみえたのはトレーナーさんです。
他の犬と出会って回避が必要ならば、そう言ってもらえれば
そのようにしたでしょう。

最初に言ってみえたことと、話が変わってきているように
思えてなりませんでした。

話を聞いてない、何も分かってないと言われ、具体的に
どのような事ですかとお聞きしましたが、何もかもだと
言われ、私が何か言いかけると、それに被せて一方的に
捲くし立てるように話されるので、何もお話しを聞いて
いただけない状況でした。

あー分かった分かった こんな話を聞いていたらこっちは
仕事にならないと言われ、スカイプ通信を早々に切断された
事もありました。

あんなに腰が低く穏やかで優しくお話をしてくださっていた
トレーナーさんなのに……私が指導通りに出来ないから
怒らせてしまったんだ。一生懸命小次郎を矯正し私たちにも
指導してくださっているのに、本当に申し訳ないと思い、
どんどん気持ちが落ち込んでいきました。

犬を飼うことは、こんなにも苦しくて辛いことなのか。
こんなにも難しいことなのかという気持ちもありました。

昔、私の家で飼っていた犬は、しつけも何もしていなかった
けれど、何の問題もなかった。確かに気立てが良くて、頭も
良い仔だった。お手、おかわり、ねんねに二足歩行、私が
「わん」と言えば「ワン」、「わんわん」と言えば「ワンワン」、
「わんわんわん」「ワンワンワン」 とってもお利口だった。

お散歩もリードなしで、姿が見えなくなった時には口笛を
吹けば戻ってくる仔だった。そんな仔までいかなくても、
家族として楽しく穏やかに暮らせればそれで良かった。

落ち込む気持ちと、後悔する気持ち……私は精神的に
どんどん追い込まれていきました。

写140223-1
母ちゃん、おいらも苦しいよ、悲しいよ(T_T)
おいら、ちょっと押しは強いけど、ビビリーで優しい男なんだぜ(b^ー゚)!!(゚∇^d)~~ ベリーベリーグッドボーイ

とうとうマメタが…

140306_225327.jpg

小次郎を吊り上げることも、ペットシーツをぶつけることも
私にとっては苦しく辛く…精神的に少し不安定になり、食事が
喉を通らなくなってきていました。

おなかが空かないのです。眠りも浅く、夜中に何度も目が
覚める…毎日が憂鬱で仕方なく、お散歩も苦痛でした。
リードショックを使うタイミングを常に見計らわなければ
ならないお散歩は楽しくもなんともなく、またリードショックを
警戒して逃げようとする小次郎を見ているのは苦痛以外の
何者でもありませんでした。

“支配性が強い”“500頭か1000頭に一頭いるかいないかの
恐ろしい犬”“吊り上げを早く成功させないととんでもないことに
なる” トレーナーさんの言葉が頭から離れず、あんなに愛し
かった小次郎のことが怖くて仕方なくなってきていました。

家族の前では一生懸命明るく元気に振舞うのですが、どうしても
食事をとることが出来なくて。家族には「後で食べるから先に食べて」
とか「今日、仕事場で○○を貰って帰りがけに食べたからお腹が
空いてない」などと嘘をついていました。

そんな私を娘達はとても気遣っていました。そして、精神的に
追い込まれている私を見かねたマメタは、ベッドにいたずらを
していた小次郎にペットシーツをぶつけたのです。

ちょうど高校入試で学校がお休みの日でした。仕事に
行っていた私にメールが来ていました。見るとマメタから
でした。「コジがベッドにいたずらしとって、私、ペットシーツ
ぶつけた…今、私の膝の上で寝とる。すっごくかわいい」
と膝の上で眠る小次郎の写真が添えられていました。

お昼休みにそのメールを見て、私はトイレに駆け込んで
声を出して泣きました。マメタがどんな気持ちで小次郎に
ペットシーツをぶつけたのか。私には痛いほどその気持ちが
分かったのです。まだ高校生の女の子が、弟のように
可愛がっている小次郎に…きっと泣きながらぶつけたのだと
私には分かりました。苦しんでいる私を見るのが辛くて、
私の代わりに自分が…そう思ってマメタは心を鬼にして
小次郎を攻撃したのです。

辛くて苦しいけれど、この辛さを乗り越えればその先には
小次郎との穏やかで幸せな暮らしが待っている。マメタは
そう信じて泣きながら……。自分の膝の上で寝ている可愛
くて仕方ない小次郎の写真も、酷いことをしてしまった呵責
の念を抱きながら撮ったものであることは容易に想像でき
ました。私が情けなくて不甲斐ないからマメタにそんな事を
させてしまった…私は“ごめんね、マメタ”と何度も何度も
心の中で泣きながら謝っていました。

私が選び信じたしつけ法はこんなにも辛いものだったのか。
でも、幼い小次郎はこの〇田流で育ったようなもの…今、
方向転換することは、小次郎を混乱させ苦しめることに
なるのではないか…もう後戻りは出来ない、私が鬼になら
なければ。これ以上家族を苦しめる訳にはいかない…そう
心の中で呟いていました。

IMG00931.jpg
おいら、何がなんだか分からなくなってきたよ(哀ノД`)゚+.゚゚+.゚
マメタ姉ちゃんも母ちゃんも、何で泣いてるの(ノД`o【。゚.o。ォシェテ。o.゚。】o´Дヽ)

苦しい日々

140214-9.jpg

平常心を失くし動揺していた私はトレーナーさんに電話を入れ
ました。家族5人が小次郎にあんな攻撃をしたら、小次郎の心も
身体も壊してしまうのではないか、私には出来ないと泣きながら
訴えていました。

トレーナーさんの口調が一変しました。昨日わざわざ遠い道のりを
そちらまで行って、こちらは夜も寝ないで、また朝から仕事をして
いるのに、こちらの言っていることが何も分かってない!こちらの
話を何も聞いてない!あなたの言っている事は、万引きをした子どもに
注意もせずに、見て見ぬふりしているのと同じだと怒鳴られました。

強い権威を使えないような飼い主がこんな支配性の強い犬を買って
きて、練習(小次郎が帰ってきた翌日の家族での練習)のときも
家族でごちゃごちゃうるさいことばかり言うし(お互いがトレーナー
さんの指導通りに出来てないところを注意しあっていたこと)、
小次郎が僕の足の間で落ち着いて納まっているのに、ビデオ
カメラを近づけて来るし、本当に何も分かってないと……。

車に例えれば100パーセント安全な車を作ったのに、
飼い主のせいで台無しになりそうだ。せっかく矯正したのに
飼い主がそんなではどうしようもないと怒鳴られました。

僕がしつけ育成した犬の飼い主さんはみんな上手くやって
いる。年配の方で握力が13しかない方も吊り上げを成功
させて頑張っているのに、何て情けない!!罵倒される
ように怒鳴りつけられました。

小次郎が帰って来たときに撮影したビデオと3日後のビデオを
繰り返し見て、トレーナーさんと奥様の話を一語一句逃さず聞いても、
それに対応するような話は何もなく、どの事をもって「何も聞いて
ない、分かってない」とおっしゃるのかが理解出来ず、途方に
暮れてしまいました。

お散歩も苦痛でした。トレーナーさんからは歩いているときに
小次郎の鼻先がズボン横の縫い目より前に出たらリードショック
を与えるようにと指導されていました。

常に小次郎を監視しているようなお散歩。いつリードショックを
与えようかとドキドキしながらのお散歩。人や犬と出会ったときに
リードショックなど使える訳がありません。人目を避け、犬を避け、
誰とも会わない時間帯を選んでお散歩をするようになりました。

小次郎はリードショックをかけられるのが嫌で、常に私の動きを
警戒していました。リードショックをかけようとした私と目が合って、
興奮して逃げ惑うようなときもありました。人を怖がるようなところも
見受けられました。穏やかでやさしいおばあちゃんが、かわいいね
と近づいてみえただけで警戒して逃げようとしました。私が公園の
入り口のロープをまたいだら、物凄く怖がってくるくる回りだした
こともありました。

夢見ていた、穏やかで幸せな暮らしとは程遠い毎日でした。

写真 4
おいらだって、母ちゃんたちと穏やかで幸せに暮らしたいんだよウ・・ ウン(・_・)
チョークチェーンもリードショックも嫌なんだ(T_T)

犬が怖い

IMG00917_convert_20140309230330.jpg
小次郎はトレーナーさんが帰られてからも、ずっと震えて
いました。眠るときも身体を横に出来ず、座ったままで
居眠りをしていました。それだけ私たち家族に対して
不信感を抱いていたのだと思います。

トレーナーさんからは、そのとき撮影したビデオは、自分に
著作権があるから他には公表したりしないようにと言われましたが、
虐待の証拠、いえ○田流しつけ法の真の姿を公表されては困る
という事だったのではないかと思います。

暗くどんよりした空気が家の中に漂っていました。
明日起きていったときに小次郎がベッドにいたずらをしていたら、
まず私が小次郎にペットシーツをぶつけなくてはならない…。
出来ないなんて甘えたことは言ってられない!そう自分に
言い聞かせ、暗く沈んだ気持ちを奮い立たせようとしていました。

その日の夜中、目が覚めました。目が覚めたら涙が溢れてきた
のか、涙で目が覚めたのか、自分でもよく覚えていませんが、
なぜだか涙が止まらなくなってしまい、そして夕べの出来事を
思い出すと胸がドキドキして、朝まで眠れませんでした。

普段の私は…とにかくよく寝るし眠りが深いタイプです。布団に
入ったまでしか記憶がなく、夜中に目が覚めるなんてことは、
病気のときくらいです。隣の家に救急車が来たことも知らない
ようなお気楽人間で、仕事で夜中になることがある娘の帰宅も
知らないことが殆どなのです。

私はドキドキしながら起きて行き、リビングのドアを開けました。
その日の朝はベッドへのいたずらもなく、ホッとしましたが、
とても暗い気持ちを抱えての1日の始まりでした。

仕事中も小次郎のことを思うと涙が出てきました。どうして、
こんな事になってしまったんだろう。きっと私が悪いんだ。私が
きちんとトレーナーさんの指導を理解出来ず、指導されたように
出来なかったから小次郎がこんなことになったのだと……。

家に帰るのが憂鬱で、帰りたくありませんでした。玄関を開けるのも、
リビングのドアを開けるのも怖く、玄関に入ったものの、座り込んで
泣いてしまいました。落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせて深呼吸を
しましたが、リビングにいる小次郎の様子を見ることも出来ず、
逃げるように2階に上がりました。

あんなに大好きだった小次郎、どんな犬も大好きでかわいいと
思う私なのに、その日の散歩や帰り道で出会った犬のことも、
そして小次郎のこともかわいいと思うことが出来ず、“怖い”
と感じるようになっていました。

130609_202812.jpg
母ちゃん、おいらのこと好きじゃなくなったのか?
前みたいに元気で明るい母ちゃんに戻っておくれよ(*・人・*) オ・ネ・ガ・イ♪

後戻りは出来ない

140209_202302.jpg

トレーナーさんはケージに近づき、尻尾を振らなくなった小次郎を
扉を開けて呼び寄せて、よしよしと“受け止め”をされました。

受け止めとは“よしよし”の声掛けと共に犬の頭や身体を毛並に
沿って撫でることです。小次郎は身体を小さくして耳を倒し、
吸い寄せられるようにトレーナーさんに近づき、撫でてもらっていました。

怯えて身体を小さくし、媚びるようにトレーナーさんに近づいて
いった小次郎を見て、その時の私は、こんなことをされても小次郎は
トレーナーさんの事が大好きなんだ、それは根底に愛情があるから、
それだけ信頼関係が出来ているからなんだと思いました。

小次郎は訓練所に居るときにも2回ほど、このようないたずらを
していた事があったと言われ、その時もこんな酷いことをされた
のだろうかと胸が痛みました。

まず私が小次郎との関係をきちんと作らなければならない。
だからトレーナーさんから受けた指導を、まず私がするように。
そして次に主人、子ども達が……。
ネックは私であると言われました。

5人もの人間がそんなことを小次郎にしたら、いくら何でも
小次郎の心も体も壊れてしまう。心の中でそうつぶやきましたが、
言葉にはなりませんでした。

トレーナーさんと奥様は、長い間、しつけ育成をしているが、
こんなに早く崩れたのは初めてだとおっしゃいました。

そしてその日、また小次郎を吊り上げる指導を受けました。
吊り上げて小さく円を描くように時計と反対回りに回して暫く
止めて、ゆっくり下に降ろす。

そして左手をあごに添えて、右手は軽くおにぎりを握るとき
のような形にして小次郎の目の辺りから後頭部にかけて
「よしよしよし」の声掛けと共に撫でる。

数歩下がり小次郎が吸い寄せられるように付いて来たら
また同じように撫でる。それを何度か繰り返し、嫌がらずに
撫でさせて吸い寄せられるように付いて来たら本質が切れた
ことになるので、それを成功させるようにとの事でした。

トレーナーさんの上の娘さんも一時期トレーナー業をして
いたそうで、身体の小さい娘さんは大型犬を吊り上げする
のに背中に背負っていたとか、奥様もその方法でしつけ
育成をしているというお話をお聞きしました。

犬にやさしい、愛情が基本、大きな愛情で包む 等々の
しつけ育成が、吊り上げて回す、ペットシーツを何度も
ぶつけるということなのか?と〇田流のしつけ育成が
私の思っていたものと違うのではないかと感じましたが、
もう後戻りは出来ないという気持ちがありました。

小次郎は支配性が強く、神経質でどんなこともストレスに
感じるタイプである。散歩に行くこともストレスに感じるくらい
である。下手なことをしていると“窮鼠猫を咬む”という事態に
なるので注意するようにとのことでした。

ペットシーツをぶつけたり、小次郎をチョークチェーンで吊り
上げたり…私たち家族に出来るようなことではないという
気持ちと、でもそれをしなければとんでもないことになって
しまうという恐怖心に押し潰されそうでした。

IMG00924.jpg
おいら、母ちゃん達のこと、支配しようなんて思ってないよ(-.-)p”ブーブー
確かにビビリーで神経質だけどさ(;^_^A  もっと目の前のおいらをしっかり見てよ( ┰_┰) シクシク

思いもよらぬ出来事

S1030003.jpg

帰って来てから3日目、留守番をしていた小次郎はベッドを
ビリビリに破ってしまっていました。そのことに対する対応を
トレーナーさんに伺おうと電話したところ、わざわざこちらまで
来ると言われました。

今の私たちならば、ベッドをビリビリに破壊することなんて、
何てことのない出来事です。小次郎は犬だから…新聞の
チラシもポリ袋もビリビリに破ります。破るだけで食べて
しまわなければ大丈夫なことなのですが、その頃の私たち
にとって、ベッドを破壊する小次郎は、トレーナーさんから
聞いていた小次郎とは違う犬のように思えてしまいました。

リビングに入ってみえたトレーナーさんは、小次郎の様子と
ビリビリに破壊されたベッドを見て、私に100枚入りのペット
シーツの買い置きはないかと尋ねられました。

たまたま買い置きがあったので、お渡ししたところ、その
ペットシーツを、ケージの中で逃げ場のない小次郎の
頭をめがけ思い切り投げつけました。ペットシーツの塊を
自分の頭の上まで持ち上げて「こらー!!」という怒声を
浴びせながら…。

その日も私はビデオ撮影をしていたのですが、一瞬何が
起こったのか理解出来ず、カメラを持つ手がガタガタと
震えていたことを覚えています。

主人もマメタも長女夫婦も目をそらせました。私たち家族
にとってトレーナーさんが、そのようなことをする訓練士だとは
思いもよらないことでした。

僕のしつけは愛情が基本。リードショックは使うけれど、正面
切っては使わないし、使ったショックの何倍もの愛情をかける
…そう言ってみえたのは何だったのか。

驚いて声も出なかった私たちに、トレーナーさんが話かけて
くださいましたが、何を話したのかまったく覚えていません。
そして二言三言話をしたトレーナーさんは、また小次郎の方に
向かって歩いていかれました。

トレーナーさんの顔を見て、軽く尻尾を振った小次郎を見て、
「尻尾を振りましたね」と言うと同時に、今度は小次郎の腰を
めがけて二度三度、さっきと同じように怒声を浴びせながら、
ペットシーツの塊を思い切り投げつけたのです。

心臓がバクバクしました。手の震えも止まりませんでした。
私たち家族は呆然と立ち尽くしていました。小次郎の体は
大丈夫だろうか。こんなことをされるなんて、こんなことになる
なんて…私はうろたえていました。

ケージの中でブルブル震えている小次郎。見ている私は
泣きたいくらい辛いのに、「やめてください」とも言わずに、
その場に立ち尽くし…思い出す度に、自分の弱さ、不甲斐なさ、
残忍さに胸が苦しくなるのです。

140210-2.jpg
おいら、まだ子どもだから、ちょっといたずらしちゃっただけなんだウ・・ ウン(・_・;)
母ちゃん、何で助けてくれないの。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。

もう一つの理由

PIC005F2.jpg

小次郎を飼うと決めたときに、私には心にある想いが
ありました。それが小次郎を預託した、もう一つの理由です。

それは命を引き受けるということ。
たとえ小さな動物でも、命あるもの、この世に生を受けた
もの…その命を引き受けて、どんなことがあっても殺処分には
しない、そのような事にならない飼い方をする。

余りにも酷い甘噛みに、このまま噛み犬になってしまう
のではないかという不安が膨らみ、〇田流のしつけを知り、
トレーナーさんとお話しするうちに、小次郎に対して勝手な
思い込みをしてしまったところがあります。

私は人でも犬でも“持って生まれたもの”があると思って
います。人でも犬でも育てにくい子(仔)はある。

人で言えば専門家の支援を必要とする枠に入る…それが
小次郎の持って生まれたものなのだと。だから、素人の私たちが
きちんとした知識も経験も技術もないのに、小次郎を闇雲に
育てることはとても危険なのではないか。専門家に託さなければ
とんでもない犬になってしまうのではないかと。

たとえ今、小次郎と離ればなれになって寂しくて辛くても、
小次郎が心穏やかに落ち着いて生きていけるように矯正され
るのならば、その道を選ぶのが飼い主の責任ではないか。
それが犬を飼う責任のひとつではないか。

どんな事があろうとも、小次郎を保健所に持ち込まなけ
ればならないような事には絶対にしない…小次郎が家に来た
とき、小次郎の顔を見たときに、そのことを心に誓いました。

111031.jpg
母ちゃんの気持ち、おいら、とっても嬉しいよ(T_T)
でも…勝手な解釈してるような気がするんだよな~ウ・・ ウン(・_・;)