2度目の訓練所訪問

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トレーナーさんからは何の連絡もなく、私は指導通りに
出来ず、小次郎を崩してしまったことを怒ってみえるの
だろうと思っていました。

6日程経ったときに、娘さんからメールがあり、崩れて
しまった小次郎の矯正が進んでいること、人工芝で爪を
剥がしてしまったこと、小次郎は癖があるけれど、その
癖を理解すれば躾はそれ程難しくないこと、元気にしている
ことなどが書かれていました。

小次郎が訓練所に戻ってから10日ほど経った3月末に
奥様から電話があり、練習のために訓練所まで来るように
とのことでした。崩れてしまった小次郎はちゃんと
矯正したからと。

1月の訓練所訪問から3ヶ月弱。あんなに期待に胸膨らませ
幸せな気持ちでいたのに、僅かの間にこんなにも苦しくて辛い
状況になってしまったことが信じられませんでした。

特別なことを望んでいた訳ではなかった…甘噛みが酷くて
触ることすら出来なかった小次郎、500頭か1000頭に1頭
いるかいないかの怖ろしい柴犬小次郎、例えそんな怖ろしい
犬だったとしても、家族として迎え入れた以上、手放さずに
幸せに暮らしていきたい…ただそれだけだったのに。どうして
こんな事になったのか。そんな気持ちを抱きながら訓練所へと
車を走らせました。

家族全員で訪問しました。小次郎は私たちを見ると喜びました。
主人が「よしよし」と少しテンション高く声をかけたところ、
「そんな興奮させるような声の掛け方はダメです!」と
トレーナーさんが声を荒げました。

私たちの姿を見て興奮して尻尾を振り、飛びつく小次郎を見て
トレーナーさんは「興奮してるな。これではダメだ」と言うと同時に
小次郎を吊り上げて小さい円を描くように回しました。

回されて足が地面に着かない状態で吊り上げられていた
小次郎はギャンギャン吠えていましたが直ぐに静かになり、
急にテンションが下がりました。

「やっぱりこれが一番手っ取り早い」とトレーナーさんが言われました。
その後部屋に入れていただきました。トレーナーさんが居ると
“心理が変わるから”(小次郎がいい仔になるから)という事で
奥様だけが部屋に残り、私たち家族に吊り上げの指導をして
くださる事になりました。

誰がしますかと言われ、私が手を挙げました。

吊り上げてゆっくり下ろし、その後左手を顎の下に添えて右手で
よしよしと優しく声をかけながら目から頭にかけてそっと撫でる。
数歩下がって磁石のように付いてくる小次郎にまた同じことをする。

小次郎は怯えているような諦めているような、そんな表情でした。
最初にトレーナーさんに吊り上げられたときはギャンギャン鳴いて
抵抗していましたが、私が吊り上げたときは鳴くことさえしませんでした。

ソファーに座って背もたれにもたれ、足と腕を組み、「はい、ゆっくり
下ろして。そう、顎に手を当てて。そっと撫でて。はい、そのまま2・3歩
下がって、そうそう付いてくるでしょう。もう一度顎に手を当てて、
撫でて」と言われる奥様は、最初に会ったときの謙虚で物静かで
優しい雰囲気の奥様とはまるで別人のようでした。

次は誰がしますかと言われ、長女が手を挙げました。
主人もマメタもマスオさんも、手を挙げることはしませんでした。

今思えば、その時の光景は異常なものであったと思います。
大の大人が小さな犬を吊り上げる指導を受ける。
それをしなければならないと思って、怯えて抵抗さえ出来
ない小次郎を吊り上げる…なんて酷いことを…思い出すのも
苦しくて辛い出来事です。自分で自分が許せない…そんな
気持ちになってしまうのです。

その後歩行練習をしました。その時も駄目だしのオンパレードで、
私たちのすることなすことが気に食わないような感じがしました。
折角矯正した小次郎を10日余りで崩してしまった私たちに対する
憤りの気持ちからなのか、いつもいつも指導通りに出来なくて、
トレーナーさんの意図を理解出来ない私たちへの腹立たしさから
なのか…恐らくどちらの気持ちもあったのだとは思いますが、
もしかしたら小次郎の矯正が上手くいかなかったときに、責任は
総て飼い主にあるという意識付けをするための布石だったの
かもしれません。

それでも何とかOKを貰い、これで何とかなると少し安堵した
ことを覚えています。

前回の訓練所訪問とは全く違う気持ちではありましたが、
行きよりは少し軽い気持ちで帰路につくことが出来ました。

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おいら、母ちゃん達に会えて嬉しかったんだ…それで尻尾振ったらダメなのか?
飛びついたらダメなのか? 母ちゃん達だって嬉しかったら身体全体で
表すだろ? 何でそんなことで吊り上げられなきゃならないのか分からないよ(≡д≡)